「自動です」と言われても、実際に何を機械へ渡したのかは、案外あいまいです。
この記事で得られる視点
- 「自動」に階段があり、何をどこまで機械に渡したかを見分ける見方
- IoT・センサー・ロボットを「つなぐ・感じる・動く」の役割で整理する感覚
- 自動運転を一括ではなく「どの段階の自動か」で評価する視点
いま何を扱うか
この記事では、機械へ何を渡すと「自動」になるのかを、段階に分けて整理します。階段のたとえを使いますが、中心は「人が担っていた役目のどこを機械へ移すか」です。
扱うのは次の3つです。
逆に、個別製品の性能比べや法律の細かな条件までは扱いません。
「自動」には、どんな段階があるんだろう?
まずは、階段の一段目から見ます。
自動化 は、急に全部を機械へ渡す話ではありません。
人が毎回押していたボタンを機械が代わりに押すだけでも自動化ですし、決まった順番を守って処理するだけでも自動化です。
その上の段では、「条件がこうなら次はこれ」と小さな判断まで渡せるようになります。
さらに範囲が広がると、機械が周りを読み取り、判断し、実際に体を動かすところまでつながっていきます。
どの段まで渡したのかを見ると、「自動」という言葉の中身がかなりはっきりします。
IoTやロボットは、どこで動き出すの?
次は、周りの世界とつながる段です。
身の回りの機械をネットにつなぎ、情報をやり取りさせる考え方が IoT です。
その入口になるのが、温度や明るさや動きのような周りの状態を数字に変える センサー です。
数字を受け取っただけでは終わらず、腕を動かす、運ぶ、止まるといった体の動きまで受け持つ機械が ロボット です。
つまり IoT は「つなぐ側」、センサーは「感じる側」、ロボットは「動く側」と見ると、役目の差が見えやすくなります。
自動運転は、全部を任せる話なの?
最後は、段がいくつも重なる例です。
自動運転 は、道路の様子をセンサーで読み取り、進むか止まるかを判断し、ハンドルやブレーキまで動かす仕組みです。
だから一つの部品だけで成り立つ技術ではなく、読み取り、判断、制御が重なった自動化のまとまりだと言えます。
ただし、すべての自動運転が同じではありません。
車線の中を保つだけの段階もあれば、かなり広い範囲を機械が受け持つ段階もあり、どこまで人が見続けるかが大きく違います。
「自動運転」と一言で聞いた時こそ、どの段まで機械へ渡しているのかを確かめる必要があります。
つまずきやすいところ
- 自動化は全部を機械に任せることだと思ってしまうが、実際には小さな一段目から始まる
- IoT とロボットを同じものだと思ってしまうが、つなぐ役と動く役では中心が違う
- 自動運転なら人は何もしなくてよいと思ってしまうが、段階によって人に残る役目はかなり変わる